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監督職は選手兼コーチ!管理職との違いや役割を解説

監督職は選手兼コーチ!管理職との違いや役割を解説

掲載日:2023年02月13日更新日:2023年07月14日

教材コラム

このブログ記事は「監督職のリーダーシップ」コースの「3.監督職の役割」の内容をコラムとしてお届けしております。
主任・係長など、一般的に監督職と呼ばれる階層の方々は、経営陣や部門長と現場一般職をつなぐ重要な役割を持っています。
監督職に求められるリーダーシップ(影響力)として、心構えから上司部下との連携の取り方までお伝えします。

※本記事の最後でサンプル動画を視聴できます。

目次

1.監督職とは、いわば「選手兼コーチ」の役職といえる

2.監督職は、組織内の橋渡し役

3.監督職は、情報のコントロールセンター

4.「選手」から「コーチ」へ、徐々に軸足を移す

5.まとめ

1.監督職とは、いわば「選手兼コーチ」の役職といえる

組織には、様々な役職の人がいて、協働しながら仕事を進めています。
一人で完結できる仕事も中にはありますが、やはり上司や部下、同僚の協力が必要だったり、一緒に進めることでより大きな成果が生み出せたりします。

組織の上位には経営層や管理職などがいて、会社全体の進む方向性やビジョンを決めます。
また、一般職員は、任された業務を遂行することで組織に貢献していきます。

では、管理職とも一般職ともちがう「監督職」とは、一体どんな役割なのでしょうか?
今回は、そんな監督職の役割について、詳しくご紹介します。

1-1. 組織構造における、監督職の立ち位置

「監督職」は、管理職と一般職の間に位置する役職です。
野球チームを例にすると、監督職はいわば、「選手兼コーチ」と考えることもできます。

試合に出てプレーする選手が一般職であるとすれば、監督職は、コーチの立場であると言えます。
実際のところ、多くの監督職は、現役選手として試合に出ながら、コーチの役割も果たします。
また、多くの場合、コーチの上には、監督というポジションがあります。
実際の組織で言うと、この監督は、師長・科長・部門長といった管理職が、その立場にあると言えます。

1-2. 監督職に求められる振る舞い

では、「選手兼コーチ」とも言える監督職には、どのような振る舞いが求められるのでしょうか?

野球チームのコーチは、監督と密にコミュニケーションを取る中で、戦術やチームカラーをよく理解し、また時には監督に意見しながら、チームをベストな状態へ導く役割を担います。

もしコーチが、コーチをせずにプレーに専念したいと言って、役割を放棄してしまうと、チームの成績が目に見えて下がっていくのが、容易に想像できるのではないでしょうか?
それは、監督の負担が増え、選手はコーチという重要なフォロー役を失うためです。

2.監督職は、組織内の橋渡し役

ここまで見てきたように、監督職は、野球チームで例えると、監督と選手の橋渡し役と言えます。
つまり職場では、管理職と一般職の橋渡し役となるのです。

これを踏まえた上で、職場における監督職のメイン業務について確認していきましょう。

2-1. 現場の様子に目を配る

まずは、現場の様子にしっかりと目を配ることが求められます。
経営幹部や管理職では目が届きにくい、現場のオペレーションや業務のリソース・人間関係などを、きめ細かく把握するように努めましょう。

そして、現場のために、管理職層に動いてもらう必要のある問題がないかを考え、必要に応じて管理職に状況などを伝えます。
また一方で、組織のために、今の方針や制度が正しく現場に伝わっているかを考え、よりスムーズに浸透させるよう働きかけていきましょう。

2-2. 上司と積極的にコミュニケーションを取る

監督職に就いたら、積極的に経営層や管理職と対話をする機会を設けるようにしてください。
経営層や管理職は現場に周知する前に、まずは監督職であるあなたにだけ、経営方針や組織の戦略を知っておいてほしいと考えているかも知れません。

それらを踏まえて、現場の状況や人間関係をお伝えするのも、監督職の重要な役割です。
意識的にコミュニケーションを図りましょう。

3.監督職は、情報のコントロールセンター

管理職は、経営情報は豊富に持っている一方で、現場情報はあまり把握できていないことが多いです。
逆に現場の一般職は、現場情報は詳細に持っている一方で、経営情報に触れることがあまりないことが多いです。

そんな中、監督職には、管理職から経営情報などが伝わってきますし、現場からは現場情報が伝わってきます。
したがって、経営情報・現場情報の両方に触れられる数少ない立場と言えます。

しかし、ただ情報を横流しするだけが役割ではありません。
様々な経営情報・現場情報を総合的に踏まえて、どのように業務を推進すべきか考えることが、組織の成果に大きな影響を与えるのです。

そういった点では、監督職は情報のコントロールセンターとも言えるでしょう。

3-1. 組織がコントロールセンター機能を失うとどうなるか

もし監督職がコントロールセンターとして、機能していないとどうなるでしょうか?

現場職員は、組織のあり方や方針に非常に敏感です。
もし経営情報の伝達が監督職で止まってしまえば、現場職員は経営方針やトップの考え方を知ることができなくなり、不安や不信感を募らせることや、組織への愛着を失うことにも繋がりかねません。

また、監督職が経営幹部や管理職に、現場の情報を正しく伝えられなければ、経営層による意思決定に、何らかの支障をきたすことが考えられます。
そうすると、やがて現場の問題や職員の不満が増幅していき、トップと現場がすれ違ったまま、徐々に乖離していく結果になってしまうでしょう。

こうしたことを防ぐためにも、監督職が両者の間に立ち、双方の情報を必要なだけ伝えることが、組織にとってたいへん重要なのです。

3-2. コントロールセンター機能を十分に発揮するには

では、コントロールセンターとしての機能を十分に発揮するには、どのようにしたらよいでしょうか?

まず1つ目に、情報の取捨選択をしましょう。
やみくもに全ての情報を現場に伝えることは望ましくありません。
特にセンシティブな経営情報は、正確に取捨選択する必要があります。
情報を現場に伝えたことによる反応や、現場に起こり得る変化などをしっかりと予見し、見極めなくてはなりません。

2つ目に、情報の質をコントロールしましょう。
情報の伝え方にはポイントがあります。
例えば、「これは部長の指示で取り組まなければならない計画です」と伝えるのと、「これは現場の意見を汲んで、部長が考えてくださった計画です」と伝えるのでは、受け手の印象も違ってくるのではないでしょうか?
伝え方によっては、情報が歪んでしまうこともあるため、意識してみてください。

そして3つ目に、組織全体の風通しを良くするように努めましょう。
監督職は、一般職と管理職の橋渡し役だとお伝えしました。
現場職員、管理職、経営層と、意識的にコミュニケーションを図るとよいですね。

4.「選手」から「コーチ」へ、徐々に軸足を移す

監督職はえてして、現場業務で手一杯になりやすい傾向があります。
しかし、先ほど挙げた野球チームの例のように、コーチがその役割を担わずプレイヤーに専念すると、チームの状態や成績に深刻なダメージを与えることになりかねません。

そのため、現場業務を徐々に部下にシフトできるよう育成していくと同時に、自らもコーチとしての役割に、少しずつ軸足を移していくことが大切です。

自分にどの程度の役割を求められているか不安な場合は、直属の上司に相談してみるのもよいでしょう。

5.まとめ

今回は、監督職の役割についてご紹介しました。
監督職は、管理職と一般職の橋渡し役であり、情報のコントロールセンターであると意識しながら、ご自身や組織の状況を振り返ってみてください。

なお、「監督職のリーダーシップ」コースでは、他にも、部下との関わり、上司との関わり、信頼されるためのポイント、などのテーマについて学ぶことができますので、ぜひ視聴してみてくださいね。

▼サンプル動画はこちら▼