Waculbaを導入された経緯を教えてください。
まず大きいのは、コロナ禍以降の集合研修実施に限界を感じていたことです。
狭い会場のため、同じ内容の研修を3回も実施するなど開催側の負担がかなり大きかったですね。
研修をオンライン形式に切り替えるだけでも、かなりのリソース改善になるだろうと思いました。
それと大きな魅力に感じたのは、やはり「社会人としての基礎を学べるコンテンツが揃っている」という点です。
看護業務に特化したeラーニングはすでに導入していましたが、そういった部分には手が回っていませんでした。
病院共通の文化を形成するのにWaculbaは非常に良いツールで、内容のクオリティからしても決して高いという印象は受けませんでしたね。
Waculbaを導入して、何が変わりましたか?
まず、春の新人研修にかかる講師の負担が劇的に軽くなったこと。
これは本当に助かりました。
もうひとつは、月次報告会の様子を録画したものを発信できるようになったこと。
視聴数としてはまだそれほど多くありませんが、その場にいなかった人にも届く環境が整ったのは非常に前向きな変化です。
Waculbaで実現したいことを教えてください。
法人全体での共通認識を持つことで「組織力」の向上につなげたいですね。
これまで、管理職の役割や社会人としての振る舞い方といったことは個人の常識や価値観のぶつかり合いのようになってしまって、収拾がつきにくかった。
Waculbaはこうしたことの拠り所になってくれるので頼りにしています。
また、「自発的に学べる組織」を目指しています。
そのための動機づけをよその法人さんがどうしているのか、今とても興味があります。
強制なしに自発性や学習意欲をどう促すのか…きっとどこにとっても大きなテーマなんでしょうね。
導入から4ヶ月が経ちましたが、職員の方々の反応は?
とても良いです。
特に、転職経験がない方や当院での勤務経験がほぼすべてという方にとってWaculbaは「(当院以外の)世の中のスタンダード」に触れられる貴重なチャンネルで、行き詰まっていたことや、言語化できない感情を紐解くヒントになっているみたいです。
実際、コンテンツを大量に視聴している人も少なくありません。
一般職員からも、従来の院内教育だけでは得られない知識や気づき、考え方などに触れる良い機会になっている…といった感想が寄せられています。
職員の方々の言動などに変化はみられますか?
はい。
動画を通して「上司の視点」に触れたことで、何か報告する際には結論から話してくれるようになったり、業務上のリーダーシップに関する話題のなかで「Waculbaの動画でこんなことを言っていたよね」というやり取りが自然と出たり…。
そういう共通言語がWaculbaを通して出来上がっていく様がとても感慨深いです。
ただ逆に、動画視聴が少ないあるいはゼロの人は『報告の質が上がらない』のが明らかで、日頃の言動や物事の進め方といった面でも、周囲との差が目立ち始めていますね。
視聴を促すアナウンス等で工夫されている点は?
そうですね、院内に教育委員会を設けてWaculbaへのアクセスを呼びかけたり、視聴数が振るわないコンテンツは電子カルテのトップページに表示して誘導したりしています。
が、今のところ動画学習を職員に強制する考えはありません。
視聴に関する発信もあえて控えめにしています。
ただ、オリジナル動画を定期的にアップして「Waculbaを覗いたら何か面白いものが上がっている」という状況を作り出すことを心掛けています。
例えば前事務長の送別会動画はかなりの人数が視聴していたという例もありますので、今後もなるべく肩の凝らないキャッチ―なものを含めてコンスタントに公開していきたいですね。