Waculbaを導入された経緯を教えてください。
職種が多様な医療機関にとって、全職員が職種を問わず共通で学べる学習機会を設けることは大変重要であり、質の高い医療を提供するためには欠かせない取り組みだと考えていました。しかし、職種ごとの専門的な教育はそれぞれの現場で行うことができますが、法人の理念や方針についての共通認識や、人格形成といった部分は職員全員が同じ教育を「同時に」受けられるようにする必要があります。医療従事者というのは、時間が合わずに集合研修が難しいという問題があります。数年前には、新型コロナウィルス感染症の対応で、研修ができなかったこともありました。
そんなときに、e-ラーニングのWaculbaを知りました。e-ラーニングであれば、職員それぞれが時間のあるときに動画を観て学ぶことができ、良いのではないかということで導入を決めました。
また、医療・福祉分野のコンサルティングを行っている日本経営が作成しているコンテンツなので、医療職にとって分かりやすいよう編集され、解説が非常に分かりやすいことも決め手となりました。
Waculba導入直後は問題なく運用できましたか。
はい。初めて使用する職員でも、ログインさえできれば、未視聴の必修コンテンツがどれなのか一目で直観的に分かるように表示されているので、それをクリックすれば、すぐ動画視聴に入っていくことができます。特にトラブルなく、すんなりと入っていけたと思います。その使い方やログインに慣れてしまえば、自発的に「他にも観てみようかな」という気持ちになるようで、興味を持ったコンテンツを自ら学習する職員もいたほどです。動画視聴に至るまでの流れが分かりやすいということは、学習意欲にもつながるのだと感じました。
Waculbaを導入して職員の方に変化はありましたか。
どこが大きく成長したかはというところまでは、実は感じられていないというのが正直なところです。しかし、視聴履歴を見てみると、興味があるものを片っ端から観ている職員がいて意外に思ったり、視聴内容から、この職員は「もっと自分でいろんなものを吸収したい」という意欲があるんだなということが分かったり、この職員は「今後自分は管理者としてチームや部署のマネジメントをどのように考えて行ったらよいだろうか」というような悩みがあるんだなということを把握できるようになりました。よく視聴してくれているのは看護師の主任です。部下育成の第一線にいるので、どのように部下と関わっていったらよいかという悩みがあり、勉強の機会に飢えていると推測しています。
職員の変化というよりは、学習しよう、変わろうとする職員の熱意を、Waculbaを通して管理する側が受け取っているということですが、この職員の熱意を継続させるためにも、2024年に受講した職員には、最終月である8月にアンケートをとろうと思っています。「自分自身のどこが一番変わったのか」や「どこが勉強になったか」ということについて回答してもらったり、レポートを書いたりしてもらおうと思っています。
職員の方への周知方法を教えてください。
当病院の職員専用のチャットシステムで周知を行っています。コンテンツ一覧の中から「この講義はこの職員に受けてほしいな」と思ったものを必修コンテンツに設定して、それをチャットでお知らせするという流れです。読むと既読マークが付くので、それで見てくれたか確認しています。
さらに、未視聴の職員がいる場合は、未視聴者数を全体周知しています。
視聴率を上げるための取り組みについて教えてください。
当病院では、積極的に視聴する職員と、日々の業務に追われて視聴できない職員との差を少なくするために、定期的に課題を出して、こちらから働きかけています。具体的には「これだけは視聴してください」という必修コンテンツを設定しています。必修コンテンツしか観ず、他の動画を観ていないという職員はいます。ただ、集合研修ができず、学習の機会を逸してしまうこともあった以前よりも、今は必修動画だけにせよ、観てくれているだけでも、以前より学習機会を提供できていると感じています。
今後Waculbaをどのように活用していきたいですか。
コンテンツにある、日本経営の橋本社長の『経営幹部育成と組織マネジメントの強化』という講義の中で「リーダーに求められること(役割)は10年前とそう変わっていないが、『やり方(方法)』が変わってきている。やり方はアップデートしていくことが重要だ」といったような内容の話をされていました。まさにそのとおりで、病院がやるべきことは以前から変わりませんが、どのようにやっていくか、職員にどう伝えるかというところについて、管理職には、面談をするときの面談技術を上げてほしいと考えています。
年代の離れた上司、部下の間では、指導で悩む場面が多いと思います。伝え方次第で人の動き方は変わります。
ぜひWaculbaでの学習を通して、「昔のやり方では通用しない」と気づいてもらい、行動変容を求めたいときに、どうアプローチするかを学んでほしいと考えています。
今Waculbaのおすすめポイントをお聞かせください。
はじめにお伝えしたように、解説がとても分かりやすいことが一番のポイントです。経験年数や年齢にも左右されず視聴できると思います。
また、コンテンツの検索が簡単なところもおすすめです。検索に時間がかかると、それが煩わしくてログインすらしないということもあり得ると思いますが、Waculbaは必修クラスが表示されるので、自分が観るべきコンテンツが、パッと見てすぐ見つけることができます。経験年数や年齢にも左右されず視聴できると思います。
今後Waculbaに期待することはありますか。
導入する数年前、無料試用でいくつか動画視聴したことがありましたが、現在はそのときよりも格段に講義数が増えています。数年でこんなにも変わったんだなと驚きました。今後も最新の政策やトレンドを取り入れた充実したカリキュラムの提供を期待しています。