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有給休暇取得の権利と義務。法律でどう定められているか、正しく理解できていますか?

有給休暇取得の権利と義務。法律でどう定められているか、正しく理解できていますか?

掲載日:2023年01月20日更新日:2023年01月11日

このブログ記事は「はじめての労務基礎知識」コースの「6.年次有給休暇」の内容をコラムとしてお届けしております。
初めて役職者となり部下を持たれた方を対象に、知っておいていただきたい労務の基礎知識をお伝えします。
実は法律違反の働き方をさせていないか、職員の必要な権利を侵害していないか、実際に職場の様子をふりかえりながら視聴いただくことをおすすめします。

※本記事の最後でサンプル動画を視聴できます。

目次

1.『年次有給休暇』は法律で定められた権利であり義務

2.年次有給休暇に関するルール

3.まとめ

1.『年次有給休暇』は法律で定められた権利であり義務

労務の基礎知識の一つとして覚えておきたいものに、年次有給休暇があります。

年次有給休暇は、省略してよく「有給」とも言われ、働く皆さんにとって最も馴染みのある法定休暇の一つではないでしょうか?
年次有給休暇は、一定の条件を満たした場合に、労働者に対して付与される権利です。
逆に、使用者にとっては、一定の条件下では必ず付与しなければならない義務とも言えます。

年次有給休暇は、日常的に取得している人も多いと思いますが、その仕組みをすべて正しく理解している人は多くないのではないでしょうか。
誤った理解で法律に背いてしまうことのないように、今回は、年次有給休暇の仕組みについて確認していきましょう。

2.年次有給休暇に関するルール

2-1. 年次有給休暇が付与される条件

法律では、6ヶ月間の継続勤務に加えて、80%以上の出勤率を満たしている労働者に対して、年間あたり最低10日間の有給休暇の権利を付与する必要があると、定められています。

ただし、事業所によっては、勤務期間が6ヶ月経過する前に、年次有給休暇の権利を付与しているところもあります。
これは、一般的には、中途採用者が多い事業所で実施されている方法です。

したがって、例えば、入社から6ヶ月後に1回目の年次有給休暇を付与して、1年6ヶ月目に2回目の付与をしてもよいですし、入社直後に1回目の年次有給休暇を付与して、1年6ヶ月目に2回目の付与、としても問題ありません。

このように、年次有給休暇がいつ発生するかは、法人によって異なりますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

2-2. 年次有給休暇の最低付与日数

先ほど、6ケ月継続勤務、かつ80%以上出勤している者に対しては、年間あたり最低10日間の年次有給休暇が付与されると説明しましたが、この年次有給休暇の最低付与日数は、勤続年数によって異なります。

勤続期間中、すべて80%以上出勤率を満たしたとして、年間あたりの年次有給休暇の最低付与日数は、勤続年数が1年6ヶ月の場合は11日、2年6ヶ月の場合は12日、その後は、一年ごとに2日ずつ追加された日数が付与されます。
勤続年数が6年6ヶ月以上の場合は、一律で20日間が付与されます。

2-3. 有給休暇は取得しないと消滅してしまう

有給休暇には取得までの期限があります。
付与された日から2年間が経過すると、付与された有給休暇は消滅してしまい、取得できなくなってしまいます。
有給休暇を管理されている場合は、ご自身の有給休暇がどれだけ残っているのかとともに、いつ付与されたものなのかも確認するようにしてください。

2-4. 非常勤職員も年次有給休暇を取得できる

年次有給休暇は、常勤職員だけではなく、非常勤職員にも付与されます。

付与される条件を満たしている場合、付与日数は、週の所定労働日数、年間所定労働日数、勤続年数に比例した日数とされています。
例えば、週の所定労働日数が4日、年間所定労働日数が169~216日、勤続年数が7日の場合は、原則として、最低7日間の年次有給休暇が付与されるとされています。
ただし、それぞれ細かなルールがありますので、正確な付与状況は、個別に確認するのがよいでしょう。

2-5. 使用者には年次有給休暇を取得させる義務がある

2019年4月からは、年次有給休暇を付与した日から1年以内に、5日間の年次有給休暇を取得させることが、使用者に義務付けられています。
これは、労働者ではなく、使用者の義務です。
したがって使用者は、年次有給休暇の取得が5日未満の職員に対して、本人の意見を聴取したうえで、取得の時季を指定して取得させる必要があります。

2-6. 年次有給休暇の活用方法

続いて、年次有給休暇の活用方法についてご紹介します。

使用者には、年次有給休暇取得の時季変更権があります。
これは、年次有給休暇は職員の希望に合わせた付与が必要とされますが、その日に休暇を取得することが、どうしても業務に支障をきたす場合、使用者はその希望日を変更することができる、というものです。

年次有給休暇は労働者の権利でもありますが、使用者は、患者さんや利用者さんのために、事業を正常に運営していく責任もあるため、いつ年次有給休暇を取得するかについては、調整が必要になるのです。

2-7. 年次有給休暇の計画的付与

また、労使協定を結んだ場合には、年次有給休暇の計画的付与をすることもできます。
年次有給休暇の付与日数のうち、5日を除いた残りの日数について、使用者の指示で計画的に付与することができる、というものです。

例えば、年次有給休暇の付与日数が10日の場合、5日間は個人の裁量で自由に取得してもらい、その他の日数については、お盆や年末年始に日程を決めて取得してもらう、ということが可能になります。

これは、就業規則に記載されている内容ですので、就業規則を確認してみるとよいでしょう。

3.まとめ

今回は、年次有給休暇の付与や取得の条件、使用者の義務などについて確認してきました。
年次有給休暇の取得は労働者の権利ですが、その時季変更権は使用者にあるため、使用者側との調整も必要であることが分かりましたね。
これらの内容を正しく理解して、ルールに則った年次有給休暇の取得を進めていきましょう。

なお、「はじめての労務基礎知識」コースでは、他にも、労働時間の考え方、賃金の基礎、代休と振替休日、法定休暇と法定外休暇、といった内容を学ぶことができますので、ぜひ視聴してみてくださいね。

▼サンプル動画はこちら▼