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問題解決のフレームワーク:PDCAサイクルを再認識

問題解決のフレームワーク:PDCAサイクルを再認識

掲載日:2023年10月04日更新日:2023年09月28日

教材コラム

このブログ記事は「問題解決」コースの「6.PDCAサイクルに沿った実践」の内容をコラムとしてお届けしております。
役職者が直面する組織課題は様々です。
小さな兆しをも見逃さない問題発見の意識を身につけるとともに、問題の解決案を整理し具体的な手段に落とし込むまでの考え方と手法を学びます。

※本記事の最後でサンプル動画を視聴できます。

目次

1.『問題』と『課題』の違い

2.課題解決のためには『PDCAサイクル』の実践がカギ

3.PDCAのメリット

4.『PDCAサイクル』の実践

5.まとめ

職場では、日々たくさんの問題が発生するものです。
突発的なトラブルはもちろん、時間をかけなければ解決できない問題、多くの人の協力が必要な問題など、実に様々な問題が存在します。
今回は、問題解決のためのPDCAサイクルに沿った実践方法について解説します。

小さな兆しをも見逃さない問題発見の意識を身につけるとともに、問題解決案を整理し具体的な手段に落とし込むまでの考え方と手法を学びましょう。

1.『問題』と『課題』の違い

少しややこしいですが、「問題」と「課題」は、同じではありません。

「問題」とは、期待していること、こうなってほしいというレベルと、現状とのギャップです。
すべてが思い通りになっている時には、「問題」は発生していません。
期待通りにいっていないことがあると、それが「問題」になります。

問題に気づいたら、その問題を解決するためには、具体的には何をしたらよいかを考えます。
これが「課題」です。
つまり、課題を解決していくことによって、問題が解決されるのです。
したがって、一つの問題に対して、複数の課題が設定されることもあります。

2.課題解決のためには『PDCAサイクル』の実践がカギ

問題を解決するために、適切な課題を設定することも大切ですが、設定した課題は、どのように解決に向けていけばよいのでしょうか?

課題解決に役立つとされているのが「PDCAサイクル」です。
PDCAサイクルを実践していくことで、改善を重ねながら課題解決に向けた取り組みが可能になります。

今回は、どのように「PDCAサイクル」を実践したらよいのか、そのポイントを詳しく確認していきましょう。

3.PDCAのメリット

実践に進む前に、なぜPDCAサイクルが広く用いられているのか、主なメリットをいくつかご紹介します。

1.持続的な改善
PDCAサイクルは、継続的な改善を促進します。プロセスやプロジェクトを定期的に評価し、問題を特定し、改善策を実施する助けになります。

2.問題の早期発見
PDCAサイクルは、問題を早期に発見するのに役立ちます。Check(振り返り)フェーズで現在の状態を分析することで、問題を特定することができます。

3.計画と実行の統合
PDCAはPlan(目標と計画設定)とDo(実行)を統合します。計画を立て、それに基づいて実行し、その後に評価と改善を行うことで、効果的なプロセス管理が可能です。

4.透明性とコミュニケーション
PDCAサイクルはプロセスやプロジェクトに透明性をもたらし、関係者間のコミュニケーションを改善します。プロセスの状態や進捗が明確になり、チーム全体が同じ方向に向かって作業できます。

4.『PDCAサイクル』の実践

PDCAサイクルは、「Plan(目標と計画設定)」「Do(実行)」「Check(振り返り)」「Action(改善)」の4つを繰り返しながら、課題解決を目指していくものです。

ではそれぞれの項目を見ていきましょう。

3-1. Plan(目標と計画設定)

まず、課題を解決するための、目標と計画の設定をします。

目標設定の際は、必ず達成基準を明確にするように注意してください。
例えば、具体的な数値を基準とする「数値基準」(算定率の○%増など)、具体的な状態を基準とする「状態基準(9月までに○○マニュアルの利用を開始するなど)、具体的な日程を基準とする「スケジュール基準(毎月○日に勉強会を実施など)」が考えられます。
これらの基準は、どれも、達成の基準が明確にわかるものです。
一方で、頑張ります、努力します、という目標では、達成したかどうかの判断は、人や状況によってまちまちになってしまいがちですので、目標設定には適さないでしょう。

目標を設定できたら、次は計画の設定にうつります。
ここでのポイントは、取り組みのイメージがつくまで、その内容を具体化していくことです。

例えば、「丁寧な人材育成」という目標を、さらに「新人研修と教育の実施」と、具体化したとします。
しかし、これではまだ、具体的にどのような行動を取ればいいのか、イメージしづらいですよね。
そこで更に行動を具体化して、「4月までに新人研修(10時間)の企画」、「月に1回、指導担当と新人の面談を実施」、「9月までに技能評価シートの作成」という目標を設定します。

いかがでしょうか?
ここまで具体化すると、取り組む際に何をすればいいかを、すぐにイメージすることができますし、目標を達成したかの判断も明確にできますね。

3-2. Do(実行)

目標と計画の設定ができたら、次は実行に移ります。

実行に移す際は、設定した計画に沿った実行を心がけましょう。
何故ならば、計画は目標を出発点に具体化されたものであり、計画通りに進めることで、目標達成できる可能性が高いからです。
長期的な目標であればあるほど、目の前の実行すべきことだけを考えていたのでは、目標に辿りつくことは難しいでしょう。
計画的に実行していくことで、着実に目標の実現に近づくことができるのです。
したがって、先ほど説明したように、目標設定の際には、実行するべきことをできるだけ具体化しておくことが重要です。

そして、実行したことに対して、「Check(振り返り)」と、「Action(改善)」を繰り返すことも、同様にとても大切です。

では次に、「Check(振り返り)」と「Action(改善)」についてご説明します。

3-3. Check(振り返り)とAction(改善)

目標を設定して、できるだけ具体的な計画を立てたものの、実行をしていく中で、上手くいかない部分や、もっとよい方法が見るかることもあるのではないでしょうか?
上手くいかないことをそのまま実行し続けるのではなく、修正して改善しながら、実行に繋げていくのが、Check(振り返り)とAction(改善)の機能です。
これによって、目標の実現可能性を高めていくことができます。
だからこそ、PDCAサイクルは、何度も繰り返し行うことが大切なのです。

なお、振り返りにおいては、目標に対する進捗確認とともに、当事者意識があるか(自分自身はしっかり取り組めているか)、危機意識があるか(全体に共有しているか)、目的意識があるか(手段が目的化していないか)といった観点での確認もするとよいでしょう。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。
職場の問題に気づいたら、それを課題に落とし込み、目標と計画を立てて、改善実行する、という、PDCAサイクルを含めた一連の流れがわかりましたね。
まずは小さなことからでも、PDCAサイクルを活用して、課題解決に取り組んでみましょう。

なお、「問題解決」コースでは、他にも、問題の伝え方、課題の設定などの内容を学ぶことができますので、ぜひ視聴してみてくださいね。

▼サンプル動画はこちら▼