目次
1.管理職のパフォーマンス発揮は組織にとって重要
一般に管理職とは、部門や部署の成果に対して責任を負い、部下育成や組織のマネジメントを任される立場にあります。
そのため、管理職が自身のパフォーマンスを十分に発揮できるかどうかが、組織の成果に大きく影響を及ぼすと言えるでしょう。
しなしながら、管理職は、一般職員と比べて任される業務は高度なものが多いですし、責任も重くなります。
その結果、悩みを抱えてしまい、パフォーマンスの低下に繋がってしまうことも多いのではないでしょうか?
2.環境変化が管理職のパフォーマンス発揮の妨げになる
今回は、管理職のパフォーマンス低下の原因の一つである、環境の変化についてご紹介します。
人事異動や転職、上司や部下の入れ替えといった環境変化によるパフォーマンスの低下について理解を深めたうえで、その対策についても考えていきましょう。
3.能力発揮レベルを決めるもの
3-1. 能力発揮には2つの要素が影響している
例えば、管理職の皆さんは、このような経験をしたことはないでしょうか?
人事異動や転職の際、「新しい職場でも、今まで通りうまくできるはずだ」と思っていたが、いざ仕事が始まってみると、想像していた通りにはいかなく、「全然だめだ」と落ち込んでしまった。
上司や部下の異動や退職で、新しく入って来た人と仕事をすることになった際、「今まで上手くいっていたから、誰とでも上手くやれる」と思っていたが、新しい上司や部下との関係では、上手くリーダーシップやマネジメント能力が発揮できなくなってしまい、「何だかおかしいな」と、悩み込んでしまった。
このように、環境や状況か変わると、今までできていたように上手く能力を発揮できなくなってしまうこととがありますね。
それは何故でしょうか?
人の能力の発揮レベルは、「本人の経験値」と「環境や状況」という、大きく2つの要素によって決まると言われています。
ここからは、その2つの要素について、詳しく見ていきましょう。
3-2. 時間投資や努力による経験値
まず1つ目、本人の時間の投資と努力によって積み重ねてきた経験値です。
例えば、練習や訓練を重ねることで、同じ作業をより早く正確にできるようになりますし、勉強を続ければ、難しい知識も習得することができますね。
このように、努力することなしに、実力を発揮することはできませんので、当然と感じる人も多いのではないでしょうか?
3-3. 周囲を取り巻く環境・状況
2つ目は、周囲を取り巻く環境や状況です。
先ほど見てきた、今まで通りの能力を発揮できなくなってしまった例のように、ここで言う環境や状況と言うのは、自分を取り巻く人、チームワーク、制度、文化などを指します。
能力と言うのは、自分一人の努力だけで発揮できるものではない、ということを抑えておいてください。
3-4. 能力発揮レベルは、経験値だけでなく、環境や状況によっても変わる
以上のように、私たちが能力を発揮できるのは、自分の努力による結晶でもありますが、自分の周囲にいる上司や部下、外部支援者、組織の環境や文化による影響も大いに受けています。
つまり、経験値は変わっていなくても、置かれている状況や環境が変われば、発揮される能力レベルも異なってくるのです。
4.環境変化への対策例
では、環境や状況の変化で、以前のように能力が発揮できない時は、どのようにしたらよいのでしょうか?
以前は発揮できていた能力を、環境や状況が変わっても同じように発揮できるようにするポイントは、過去上手くいっていた時の体験を振り返り、今に活かせることを見つける、というものです。
具体例をいくつか見ていきましょう。
4-1. 相談できる人を作る
例えば、以前は自分を見守ってくれる上司がいて、何かあった際はいつもその上司に相談をしていたとします。
その励ましがエネルギーになり能力を発揮できていたが、今はそうしたサポートを受ける環境がなくなってしまいました。
このような場合には、自分にとって話を聞いてくれる人が必要、と確認できるので、院内の誰かに、自分の心の内を相談して話を聞いてもらう、以前の上司に連絡を取って何かあった時には支援を受ける、といったことがポイントになると言えるでしょう。
4-2. 部下との連携を強める
また、以前は自分にとても協力的な部下がいて、自分の詰めの甘さをフォローしてくれる部下がいたが、今はそういった部下がいないとします。
このような場合には、そのような部下を作ることを目的として、立場の近い監督職やリーダー職との距離を縮めて、自分の穴を埋めてもらうように働きかけてみてください。
あるいは、自分自身で、その穴を埋めるように努力する、自分のやり方を変えてみる、ということもできますね。
4-3. 自らマニュアルを作成する
以前の職場ではしっかりとした秩序があって、それを守るための厳格なルールやマニュアルを皆が守っていたとします。
今の職場にはそうしたルールやマニュアルがないならば、自分自身でマニュアルを作成してみてもよいでしょう。
4-4. 「以前にあって今はないもの」を考える
人が持つ経験は、とても素晴らしいものです。
過去の経験を振り返って、「以前にあって今はないもの」を考えることで、たくさんの気づきを得られるでしょう。
多くの人は、過去の経験値や学びを、気づきに繋げられていないのではないでしょうか?
自分の経験は、固有のものであって、とても尊いものです。
過去の経験をじっくりと振り返り、自分にとって大切なことは何なのか、自分にとって、何があると十分に能力を発揮できるのか、と言った点を整理してみてください。
5.まとめ
いかがでしたでしょうか。
環境や状況の変化によって、以前のように能力発揮できなくなってしまうことは、誰にでも起き得ることです。
そのような場合には、上手くいっていた時の過去を振り返り、今に活かせることがないかを考えてみましょう。
そうすることで、どのような環境な状況においても、最大限のパフォーマンスを発揮できるようになるはずです。
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