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病院での後輩育成のポイントは?マネジメントに効果的なコミュニケーションの取り方を学ぶ

病院での後輩育成のポイントは?マネジメントに効果的なコミュニケーションの取り方を学ぶ

掲載日:2022年09月08日更新日:2023年07月14日

教材コラム

このブログ記事は「後輩の育成」コースの「2.伝わる指示」の内容をコラムとしてお届けしております。
新入職員や、3年目程度までの若手職員の指導育成方法について学びます。
指示指導を行う側としての心構えとともに、具体的な声かけ例などをお伝えします。
初めて新入職員の指導育成に関わる方の基礎として確認いただきたい内容です。

※本記事の最後でサンプル動画を視聴できます。

目次

1.後輩の育成には、指示の出し方が問われる

2.指示の際に伝えるべき3つのポイント

3.業務の目的

4.業務の進め方

5.業務の期限

6.指示は「命令」ではなく「依頼」

7.まとめ

1.後輩の育成には、指示の出し方が問われる

職場でのキャリアが上がると、後輩の育成を任されることがあります。
そして、後輩に業務を依頼したり、必要な知識を伝えたりするために、様々な指示を行わなければならない場面があります。

皆さんは、後輩にしっかりと指示を出せているでしょうか?適切な指示を出せるかどうかは、後輩の育成や、円滑な業務推進に大きく影響しています。

今回は、指示の際に最低限伝えるべき3つのポイントについて、ご紹介したいと思います。
今現在後輩の育成をしている人は、自身の普段の行動と照らし合わせながら、今は後輩の育成をしていない人は、自分が指示している姿を想像しながら、確認してみてください。

2.指示の際に伝えるべき3つのポイント

指示の際に伝えるべき3つのポイントは、「業務の目的」「業務の進め方」「業務の期限」です。

一つずつ見ていきましょう。

3.業務の目的

3-1. 業務の目的を伝える

後輩に業務の依頼をする際には、具体的な業務内容とあわせて「業務の目的」を伝え、理解を促しましょう。
例えば、「患者さんの服薬チェック」という業務を依頼するときには、「これは患者さん飲み忘れを防止して、状態をスムーズに改善させるため」という目的も一緒に伝えます。

3-2. 業務の目的の伝え方(良くない例)

もしも業務の目的を伝えずに、業務内容だけを伝えたら、後輩はどう感じるでしょうか?
ここでは、配薬前のダブルチェックを後輩に依頼する場面を考えてみましょう。

「ダブルチェックをお願いね」とだけ言われた後輩は、何のための業務かを理解していないので、「言われたことだけやればいいか」、「これは何に繋がる業務なのだろう」といったことを感じるでしょう。
そのため、チェックするポイントも基準も曖昧になってしまいます。
なぜ上手くいったのか、その業務のどこが重要だったのかを理解していないので、仮にその時は上手くいったとしても、別の場面では、失敗や事故を起こしてしまうかも知れません。

3-3. 業務の目的の伝え方(良い例)

逆に、しっかりと業務の目的を伝えた場合はどうなるでしょうか。
「万が一の誤投与を防ぐために、配薬前のダブルチェックをお願いね」と、業務の目的と合わせて業務内容を依頼します。
すると、経験のない後輩であっても、この業務の重要性を理解することができます。
そして、ダブルチェックの精度を上げるための工夫を自ら考える人も中にはいるかもしれません。

先ほどの同じダブルチェックの依頼であっても、業務の目的を伝えるだけで、後輩の考えや行動には大きな変化が生じるのです。

4.業務の進め方

4-1. 業務の進め方を伝える

続いて、業務の進め方の伝え方について見ていきましょう。
業務の進め方については、まず「どのような手順で進めるか」という、全体の流れを伝えます。
次に「各手順の具体的な内容」と「各手順でのポイント」を順に伝えるのがよいでしょう。

例えば、おむつ交換業務であれば、準備・居室訪問・おむつ交換・陰部洗浄・清払・記録といった、全体の流れ(どのような手順で進めるか)を説明します。
次に、声掛け・布団を畳む・ズボンを下げる・オムツを外す、といったおむつ交換の方法(各手順の具体的な内容)を伝えます。
その際には、皮膚に異常がないか、排せつ物に異常がないかを確認し、外したオムツを絶対に床に置かないようにと注意点(各手順でのポイント)も合わせ伝えます。

4-2. 業務の進め方の伝え方(良くない例)

例えば、守らなければならないルールを「無理なときはやらなくても大丈夫」、「だいたい合っていれば問題ないから」というような伝え方をすると、経験の浅い後輩は、マニュアルと違うことに違和感や混乱を覚えたり、忙しい時はマニュアルを守らなくてもよいのだ、と誤解したりすることがあります。

4-3. 業務の進め方の伝え方(良い例)

イレギュラーな場合の対応について伝えたいのであれば、まずは原則のルールを正しく伝えたうえで、「どうしてもルール通りできない時は周りと相談しましょう」などと伝え、参考情報として添えるのがよいでしょう。

なぜならば、マニュアルとは、医療安全・感染対策・患者両者の保護など、安全のために必要なルールだからです。
一方で、個人の経験則に基づく判断は、あくまでも応用的なもので、いつも正しいとは限りません。
よって、原則のルールと、個人の経験に基づく応用的な技術は、伝え方を区別するように気を付けましょう。

5.業務の期限

5-1. 業務の期限を伝える

最後に、業務の期限の伝え方について見ていきましょう。
どんな仕事にも必ず期限があります。
よって、期限から逆算して着手する計画性を促すことが大切です。

例えば、明日の17時に提出しなければならない資料があったとすると、ちょうどその時間に資料を完成させたのでは間に合いません。
資料を完成させた後に1次提出をして、資料を修正して、期限までに提出する必要がありますので、各工程での所要時間を逆算して、いつ着手すればよいかを、考えさせるようにしましょう。

5-2. 業務の期限の伝え方(良くない例)

先ほどの例のように、「4日後の会議で必要な、委員会の議事録をまとめておいてね」と、最終の期限だけを伝えても、業務に不慣れなうちは、前倒しで準備することを推測できません。
このままでは、期限ぎりぎりになって、後輩は慌てて業務を進めることになりますし、場合によっては期限に間に合わないといったことも起きかねません。

5-3. 業務の期限の伝え方(良い例)

例えば「4日後の会議で必要な、委員会の議事録をまとめてね。事前チェックのために、先に私に提出してね。私の出勤予定は勤務表を確認してください」と伝えるとどうでしょうか?
後輩は、提出期限までに必要な手順を想像し、「作業をする前に期限と計画を決めなければ」、「先輩のシフトを確認して、時間を作ってもらう」などと考え、前倒しで作業に着手できるようになるはずです。

6.指示は「命令」ではなく「依頼」

ここまで、業務の伝え方で重要な3つのポイントを確認してきました。
最後に、「指示」とは何かをもう一度考えてみましょう。

指示は「命令」ではありません。なぜならば、後輩は先輩に服従する存在ではないからです。
指示は仲間への「依頼」だと思って伝えることを意識してみてください。
すると後輩は、疑問や違和感があれば意見を聞くようになり、結果として、一緒に考え、成長に繋げることができます。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。指示の出し方は、業務をスムーズに進めるため、後輩の育成を促すために、とても重要であることが分かりましたね。
ぜひ、意識して実践してみてください。

なお、「後輩の育成」コースでは、他にも、注意や指導の仕方、コミュニケーション、モチベーション支援といった内容を学ぶことができますので、ぜひ視聴してみてくださいね。

▼サンプル動画はこちら▼