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部下との信頼関係を高める方法
部下から信頼される行動を取る
仕事をする上では、上司、同僚との関わりはもちろん、部下との関わり方は、とても重要ですよね。
社会に出て仕事を始めたときは、誰でも自分が部下として、上司、同僚と接しながら仕事をしていきます。
しかし、いざ自分が上司になって、初めて部下を持った時、どのようにして関係性を築いていけばいいのか、戸惑う人も多いのではないでしょうか?
部下との関係性を高めるための一つの方法は、「部下から信頼される行動を取る」ことです。
今回は、どのようにして、部下から信頼される行動を取ればよいのかを、確認していきましょう。
思いだけではなく「行動」に表わすことが大切
なお、ここで注目していただきたいのは「行動」を取る、ということです。
どんなに良い思いや考えを持っていても、行動にして表わさなければ、相手には伝わりません。
心の中では、「いつも有難いな」と思っていても、感謝の言葉を口に出さず、いつも黙っていたら、部下からは「話しづらい、仕事がしづらい」と思われてしまっているかもしれません。
思いは行動に移す、ということを意識してみてください。
上司が部下を信頼する時の行動は?信頼を得るための行動基準
さて、今回は、部下に信頼されるための行動基準を5つ紹介していきます。
気づきと挨拶
1つ目は気づきと挨拶です。
周囲に関心を持ち、意識的に気づくこと、そして気づいたらすぐに行動に移すことです。
気づきを得るためには、意識的に関心を持ち、目を配ることが大切です。
例えば、患者さんや利用者さんの様子、部下の様子、上司の様子、職場環境の様子、自分が与える影響力、などが考えられますね。これらに常にアンテナを張っておくことが重要です。
そして、挨拶は、誰もが気づいたらすぐに起こせる行動であり、相手を認める行動と言えます。
相手と目が合ったことに気づいたら挨拶をする、相手が部屋を出るのに気づいたら挨拶をする、といったように、気づいたら挨拶、を徹底するとよいでしょう。
部下に対しても、意識的に関心を持ち、挨拶によって、あなたを認めていますよ、というメッセージを伝えることで、よい関係性を築いていけるでしょう。
認識即行動
続いて、認識即行動とは、言い換えると、「すぐやる」体質になることです。
役職者はチームの責任者として、円滑に業務を進める必要がありますので、自分だけではなくて相手中心で物事を考えなくてはいけません。
そうすると、部下からの相談などに対しては、やはりすぐに対応していくということが重要になります。
「すぐやる」体質になるためには、簡単なことほど先に済ませる、いつでもできることはすぐできると思い行動する、部下や周囲の待ち時間を短縮させる、自分の体質を変える気で取り組む、などを意識して実践してみましょう。
なお、一人で判断できない場合は、認識即相談、相談即行動、行動速報告、というように、次のアクションをすぐに起こすことを意識してみてください。
特にリーダーは、部下に対する気づきも放置せずに、すぐに周囲と相談しながら、チームとして手を打つことが大切です。
約束と計画
3つ目は、約束と計画です。
これは、仕事の決め事を作り、その通り実行することです。
言うまでもなく、約束を守ることは、信頼を築く第一歩です。
決め事とは、業務マニュアルや職場ルール、部署目標や個人目標、部下や上司との約束など、様々なものが考えられます。
組織として仕事をしていく上では、これらの約束・決まり事を、きちんと守り実行していくことが重要になります。
会議や打ち合わせでは、意見がまとまらないこともあるかと思いますが、決め事はしっかりと定める必要があります。
また、部下や上司との約束を守ることは、相手との関係性を高めていくことに繋がります。
さらに、約束には、自分自身との約束もあります。
相手との約束を守ることで、相手との関係性を高めていけるように、自分との約束を守ることで、自分自身との関係性を高めていける、つまり自信をつけていくことができるのです。
報告・連絡・相談
4つ目は、報告・連絡・相談です。
これは、仕事を円滑に進める方法、仲間への気配り、と言い換えることができます。
どういうことかと言うと、報告・連絡・相談は、しなければならないこと、と捉えるのではなく、相手への気配りというように捉えてみる、ということです。
例えば、初めての就職先が決定した時、皆さんは、自分の大切な人や、応援してくれた人に、就職の報告をしたのではないでしょうか?
これは、そうしたルールがあったから報告した訳ではないですよね。
応援や心配をしてくれた人に報告して安心させたい、という気配りから自然と起こされた行動ですね。
このように、相手への気配りが、職場での報告・連絡・相談をよりスムーズにしてくれることでしょう。
一方で、部下が自然と報告・連絡・相談をしてくれるためには、上司が部下にとって話しかけやすいと思ってもらうことも大切です。
部下に報告を求めすぎるあまり、部下が委縮してしまっていることはないでしょうか?
そのような状況では、部下が報告・連絡・相談を自ら進んで行うことは難しくなってしまいますので、上司は、自身が部下にとってどのように映っているのかを、意識してみるとよいでしょう。
なお、報告・連絡・相談は部下だけの仕事と思うかもしれませんが、そうではありません。
上司も、相談や依頼に対する部下への進捗報告、部下が関わった業務に関する連絡、職場全体に関わる相談などを、積極的にすることが大切です。
整理・整頓・清掃・清潔
最後に、整理・整頓・清掃・清潔、いわゆる4Sについてご紹介します。
整った状態を維持し、変化に気づいて対応することが重要です。
整理とは、要るものと要らないものを分け、要らないものを捨てていくことです。
整頓は、欲しいときに欲しいものがすぐ取り出せるようにしておくことです。
清掃は、空間を常に綺麗な状態にしておくこと、清潔は清くて汚れのない様のことを言います。
これら4Sを職場で徹底することで、事故防止や仕事の効率化、つまり生産性の向上に繋がっていきます。
加えて、職場は自分のものではないという考えも身に着き、結果的に他者への配慮にも繋がっていくのです。
職場環境を常に綺麗な状態に保っておくこと、あるべきところにあるべきものがある状態にしておくということは、一人一人が相手目線での行動を実践することにもなり、結果として、部下との信頼関係の向上に繋がっていきます。
上司と部下が良好な関係を築くためのポイント
まとめると、上司と部下が良好な関係を築くポイントは、「まず上司が誠実な行動をとる」ということです。
①気づきと挨拶
②認識即行動
③約束と計画
④報告・連絡・相談
⑤整理・整頓・清掃・清潔
まずはこの5つの基本的な行動から実践してみましょう。
この5つを実践するだけで部下から信頼されるのであれば、とてもお得ですよね。
まとめ
今回は、部下との信頼関係を高めるための5つのポイントについて確認しました。
当たり前のようで、ふだんは実践できていないことも、中にはあったのではないでしょうか?
ぜひ1つからでも実践を始めてみてください。
なお、「部下とのかかわり」コースでは、他にも、傾聴、鏡の法則、部下に機会を与える、部下の行動を後押しする、といった内容を学ぶことができますので、ぜひ視聴してみてくださいね。
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